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遮断機が下りないまま列車が通過した白沢踏切。線路脇の箱(左)の機器を操作して、踏切の作動を一時的に止めていた=徳島県美波町、JR四国提供

 JR四国は20日、徳島県美波町の牟岐線白沢踏切で19日、遮断機が下りないまま列車が通過するトラブルがあったと発表した。踏切を渡る人や車はなく、列車の乗客にもけがはなかったが、利用者らに不安を与えたとして同社は謝罪した。

 JR四国によると、午後2時34分ごろ、上り普通列車(乗客約20人)が白沢踏切を通過した際、遮断機が下りる前の状態だった。

 この日、踏切から約750メートル北東側で、同社と協力会社の社員らが、踏切への列車接近を検知する機器を取り換える作業をした。その際、作業の支障にならないように、JR社員は踏切が作動しない設定をした。

 ところが、取り換え作業が遅延したうえ、その後踏切が再び作動するように設定を戻す作業にも手間取った。列車の接近に気づいたJR社員は、強制的に踏切を作動させる操作をしたが、警報機は鳴ったものの遮断機が下りる前に列車が通過してしまったという。

 同社の担当者は「踏切の通行者や列車の利用者にご不安を与え申し訳ない。安全が担保できるよう対策を講じる」と話している。(福家司)

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